鹿嶋市、2学期制導入 働き方改革の一環

教育問題

 働き方改革の一環として鹿嶋市が2学期制の導入を24年度から行う。これついて考察したい。

茨城・鹿嶋市、2学期制導入 24年春から 授業時間確保、働き方改革

—トピック—

  • 茨城県鹿嶋市教委は2024年春、市立小中学校を2学期制に移行
  • 10月の「スポーツの日」を含む3連休を境とし、前・後期に分け、長期休業期間は変更なし
  • 始業式や終業式をそれぞれ一回ずつ減らすなどし、約20こま分の授業時間を確保
  • 市教委は各学校の管理職を対象にしたアンケートを実施し、特段の反対意見がなかったため、導入を決定

 茨城県鹿嶋市教委は2024年春、市立小中学校を2学期制に移行する。これによって授業時間の確保や教員の働き方改革を進める。県内では半数超の23市町村が2学期制を取り入れている。

 鹿嶋市では、次年度より市内小中学校を2学期制に移行すると言うことである。茨城県では、過半数の市町村が2学期制を導入しているようである。筆者が勤務する県でも2学期制の方が多いかな、という印象で、実際に統計調査をしたわけでもないので、はっきりした数字は言えないが、感覚的には、過半数は、2学期制を導入している教育委員会が多いと思う。

 2学期制の導入の契機は、15年ほど前に降ってわいたように、2学期制を導入する自治体が増えたように記憶している。理由については、はっきり覚えていないが、「2学期制を実施することにより、始業式や終業式などの行事を減らし、児童生徒の学びの継続性を確保し云々・・・・」とおっしゃっていたような記憶が朧気に残っている。当時の筆者も正直「教育委員会は何を言っているんだろう?」と思ってしまった。

 当時それほど、心がねじくれ曲がっていなかった筆者でも、通知表作成が1回減るし、長期休業中にその準備もできるし、教育委員会が何を言っているのか理解できないが、我々にとって悪い話ではない。故に反対する理由はない。と思ったことを覚えている。その後、2学期ブーム?も下火になり、ここ10年そんな話を見聞きする機会もなかったが、一周回って再び巡り会えたように思う。

 市教委によると、毎年10月の「スポーツの日」を含む3連休を境とし、前・後期に分ける。夏休みなど長期休業の期間は変更しない。登校日数も変わらないが、始業式や終業式をそれぞれ一回ずつ減らすなどし、約20こま分の授業時間が確保できる見通しで、探究的な学びや補充学習などに充てる方針だ。

 このほか、教員にとっては通知表を記入する回数が減ることで、学期末の短縮授業が解消できるという。また、部活動の顧問は、総合体育大会などが集中する7月に通知表記入が重ならず、業務の集中を避けられる。

 「長期休業や登校日数を変えずに、始業式や終業式を各1回ずつ計2回減らすことで、20コマの授業時間が確保できる見通し」と言うことである。始業式と終業式で2コマ確保以外は、学期末の短縮授業がなくなる分が18コマと解釈できる。筆者が3学期制の自治体で働いていたときには一時期、短縮日課が行われたが、「学校側の勝手な理由で短縮日課はいかがなものか」という意見が教師側から出てきて、いつの間にか、短縮日課などなくなり、時間外に時間外を重ねるような過酷な勤務時間になったことを思い出す。「何で自分で自分の首を絞めるようなことを言うのか?」と、その教師の鑑のような美しいご意見を恨んだことを思い出した。それを考えると、鹿嶋市は現場に一定の配慮があると評価してもよいと考える。

 やはり、この2学期制の一番の良さは、通知表の回数を減らすことと労務の平準化ができることが最大のメリットであると思う。ここでは、中学校の体育大会が例として紹介されているが、小学校においても長期休業以外、年中繁忙期であるので、長期休業中にその準備ができるというのは、とてもありがたいことだと思う。余談であるが、一般の方がどのように感じているか筆者の知らないところであるが、特に小学校は通知表作成の労力たるやとてつもないものがある。以前学年を組んだ新規採用教師は、新規採用指導教員に「この時期1週間は、2時3時まで頑張らなくちゃね。」と言われ、目が死んだマグロのようになっていたことを覚えている。学年主任だった筆者は、「そんなにやらなくていいよ。通知表よりあなたの人生の方がずっと大切だよ。手を抜くところは抜きなさい。」と伝えてあげたが、気休めにもならなかったのではないかと思っている。

 市教委はこれまで各学校の管理職を対象にしたアンケートを実施し、特段の反対意見がなかったため、導入を決めた。市教委は「教員が子どもと向き合う時間が今まで以上に増える」としている。

 管理職へのアンケートであるが、管理職も反対する理由はないであろう。上記したが、通知表作成は、管理職も相当に時間と労力を割く仕事である。在籍児童生徒全員の通知表に目を通し(下書きと清書の2回)、所見自体のチェックに始まり、所見と評定や行動の記録の整合性のチェックや評定や行動の記録の学年クラス間の平均化等々、保護者が気がつかないような項目まで微に入り細に入り、重箱の隅をつつきすぎて穴が空きそうなくらい詳細にチェックをしてくる。個人的には、やりすぎだし、彼らが何を目指しているのかよく分からない。誤字脱字、日本語として明らかにおかしい表現以外は、スルーしていいのではないかと思う。いずれにせよ、管理職も大変だし、直しを命ぜられる我々も大変だと思いながら職務に従事している。

 最後に、市教委の「教員が子どもと向き合う時間が今まで以上に増える」と言う発言であるが、教育委員会の立場も分からないでもないが、たまにはもう少し現場の教師を労うような発言はできないものかと思う。「日々児童生徒の為、献身的に職務を遂行している教職員の労苦に報いるため、その労働環境改善の一助にしたい。」位の発言をして頂いても罰は当たらないと筆者は考える。教育委員会の仕事は、教師を管理統制してやる気を削ぐ仕事ではない。時に膝を屈して頭を垂れて寄り添い、最前線の教師の気持ちを鼓舞することも必要ではないだろうか。

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