教員52人を追加募集 熊本市教委

教育問題

熊本市教育委員会が、教員採用試験の追加募集を行った。これについて考察したい。

熊本市教委、教員52人を追加募集 定員割れで初|熊本日日新聞社 (kumanichi.com)

—トピック—

  • 熊本市教育委員会は2025年度の市立学校教員採用試験で、52人足りない定員割れとなったことを受け、追加募集を行った
  • 熊本県外の国公立学校の現職正規教員、または県内外を問わず過去に国公立学校で正規教員だった人が対象で、通算3年以上の勤務経験が必要
  • 筆記試験や実技試験を課さないため、受験対象者を限定

熊本市教育委員会は26日、6~8月に実施した2025年度の市立学校教員採用試験で、採用予定の314人に対して52人足りない定員割れとなったことを受け、追加募集の試験を12月1日に実施すると発表した。市教委が追加募集をするのは初めて。

採用試験で受験者数が採用予定数を下回るなどして定員割れした校種・職種、教科が対象。採用予定数は52人で、内訳は小学校の特別支援教育推進5人、中学・高校の国語5人、数学6人、理科4人、美術2人、家庭2人、英語12人、特別支援教育推進15人、高校の商業1人。

教員採用試験受験者の減少に伴う教育の危機については、本ブログで取り上げてきた。昨年度は採用倍率が2倍を切る自治体もあり、もはや選考試験になっていないのではないかと危惧してきた。しかし、ついに定員割れを起こし、追加募集を行うフェーズになり、危機レベルが一段上がった感じがする。

主に中学高校の教科教員の追加募集であることが理解できる。これは、専門教科以外の教科指導ができないことを意味する。筆者も山間僻地の中学校に勤務した際、自分の専門教科以外の教科を指導したことがある。それには教育委員会主催の研修を受講し、期間限定の臨時免許を取得する必要がある。そのような抜け穴的制度もあるにはあるが、自分の専門教科以外を教えることの負担と他教科を担当するため、持ち時数が増えることの負担感は、間違いなくあると思う。その点、小学校教員であれば、教科の縛りがないので、融通が利くと思う。

熊本県外の国公立学校の現職正規教員、または県内外を問わず過去に国公立学校で正規教員だった人が対象で、いずれも受験する校種・職種、教科で通算3年以上の勤務経験が必要。

特別支援教育推進は特別支援学校や盲学校、ろう学校の普通免許を持っていない人でも受験できる。合格した場合、県教委と市教委が合同で夏休みに実施している認定講習会を受講し、免許を取得してもらう。

現職の正規職員もしくは正規職員経験者で3年以上の勤務経験とは、追加募集の条件もハイレベルであると感じた。果たしてこの条件で希望する人員を集められるのか甚だ疑問である。なかなかわがままな条件設定であると思う。

試験内容は模擬授業と面接。市教委定例会で報告した上村清敬教職員課長は「筆記試験や実技試験を課さないため、受験対象者を限定せざるを得なかったが、その中でも最大限門戸を広げた。1人でも多くの方に受験してほしい」と話した。

筆者としては、追加募集するんであれば、更に門戸を広げるべきだと思う。特に、正規の教職経験3年以上という条件がなかなかクリアできないのではないかと思う。現職の正規職員だったら、わざわざ熊本市の追加募集を受けようとはしないだろうし、過去に正規職員の経験があって辞職した方は、この業界の闇を経験済みであろうから、再度教職に戻る決心ができるのか疑問である。

最後に、筆者が採用試験を受けた時代には、何度も採用試験にチャレンジし、散っていった若者がたくさんいた。「俺には、無理だ。」と涙を流した友人を「お前はいい教師になる。諦めるな。」と、励ました日もあった。時代が変わってしまったと言えばそれまでなのかもしれないが、いつか又、教職が憧れの職業に返り咲く日が来て欲しいと願っている。

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